「マヤッ」



「………」

「………っ」


(なんで来るかな?)


そんなことを思っても仕方なくて、陸も感じ取ってかあたしを引っ張って屋上の物置の裏に身を潜めた。



「マヤどこだよッ!?」
「もうマヤ~?」

夏海と一哉が屋上に来るなり叫んだ。

わかってたことだけど。

だけど、二人が“邪魔”でしかない。



 ぎゅっ



そんなあたしを陸はもう一度手を握ってあたしを励ました。
陸の方が不安定なのに、あたしはなんてずるいんだろう。

──ばか泣くなっ。

また涙が流れた。