恥ずかしさを捨てちゃったのか?

あたしは‥そうだ。

(髪を乾かさなくちゃ)



「ふぅ~」




「なんだよため息かよ可愛くないなぁ」



そうですね。



「嘘嘘ッ河辺は可愛いよ!この世で一番…ではないけれど可愛いよ」


手を伸ばせばあった筈の物が消えていた。



先生は家に入るなり、否。あたしの部屋に侵入するなり。だってあたしは先生が入って来る前後の記憶がない。

 ヴゥオオオ


(あたしのドライヤ-を何故!?)



担任は水色のパジャマで、どっかでみたことがある気がする。


そんな考え事をしているあたしを褒めちぎっては拗ねてるのかと誤解までして。
あたしを嫌な気分にさせ。

落ち込ませる。




てかなんで知ってるのよ。





「あたし言いました?」





やっと出た言葉に。


先生は、いつもの“担任”の顔をして笑った。