「で?」

近いっ。

近いですよ。

だからとても。



 むぎゅううう




「……ッ」



 ぱこっ



「はいそこまで!ほらッマヤちゃんも!」

「あっ…うん!」

「ちぇ-あと少しだったのにな」

あたしはあたし自身に呆れてしまう。

ものすっごく。

罪悪感。



予鈴が鳴って、そのお陰であたしは席に戻った彼を目で追いかけ、彼が座るとあたしも座った。

「はぁ-」

思わず溜め息なんてしちゃうあたし。

それもその筈なんだよね?あたしちょっと変わっちゃったの。

話を戻すと──…

………

『なあオレ諦めれるってさ』

『うん…』

彼はあたしの腕を掴んで、苦し気に言った。

『オレ…諦めないことにした。


ぜったい。


いや、なんかさ?



もっと逆に』

(目が…)

真剣な顔にあたしはつられて視線をとめた。

『もっとすきだ!!』

『──ッ』

赤く染まったゆでタコ状態なあたしを彼は眩しそうに目を細めてみていた。

それは自棄に眩しくみえた。


変な話。彼が見てる瞳がキラキラしてて。あたしはどきどきしているのにそれを忘れてしまうほど彼の笑顔に目が奪われた。

彼が告白した衝撃よりも強く脳にアタックされた気持ちだった。

それから一哉はあたしにもうアタックを仕掛けて今日も掃除当番で終えたばかりのあたしに彼(一哉)は近付いた。