浅瀬に入ったあたしはパパとママに見付からないようにそっと横に移動を開始した。

蟹歩きのようにまだ。足のつく海を歩いて移動していた。

でもそこで直ぐに事件が起きた。



「河辺じゃないか!」

「えっぷっっ!」


バシャッと掛かった水飛沫にあたしは咳き込んで、すぐに青褪めた。



「先生!?」



直ぐ近くで泳いでいたのは先生だった。

先生は学校では担当教科書が違うから泳ぐ姿なんて、想像すらできなくて。

現に今あたしの前に居る男性は先生なのかと疑ったりもしていた。

 バシャッバシャッ

「うぃい!」

「ははッやっぱり河辺じゃないか」

「なにも濡らさなく経って…」

「海だしな」



関係ないよ。と思いつつ先生だとわかって安心した。