「いじわるっ意地悪!」

「あのねえ君から誘ったんでしょ?」


ちっちがわないけどちがう!

あたしは彼を睨み、また運転する男性にも視線を向けた。

困ったように眉を下げた運転手は黙って赤信号が青に変わるのを待った。



「言ってもいいかな?」



彼の囁きに急いでファスナ-を上げたあたしは向き直った。

彼はサングラスを外し、顔をちかづけ詰め寄る。

 ゴクン

あたしはサングラスから透ける彼の瞳を、みて緊張した。

今更付き合わないとか言われたら。

あたしは…

「…っ」

顎に手を添えて、彼はそっと答えを出した。