「夏美?」
「なによ」
「あっうんあのさ」
「もう!しっかりしなさいよ!」

夏美はそういうわりには表情は暗い。
それもこれもオレが泣いたから。

(オレのせいだよな)

だけど謝るより先に携帯電話に届いたメ-ルが頭にでっかい石のようにのしかかる。

(くそっ)

めちゃくちゃ痛えぞ。

なんていえないから頑張って表情を変えてった。

ゆっくりと。


「マヤからのメ-ルでさ“当分学校には行けない”って“ごめんね心配させて”って」

「えっ!ちょっとまってよ!!」

「うんだからさ…」

オレは少しだけ言葉を止めた。

夏美がオレがなった顔といやたぶん。
それよりも動揺を隠せない、そんな表情でひとりつぶやいていた。

友達を呼ぼうかとか。先生にとか。いろいろ。

彼女は彼女なりにマヤちゃんを心配していた。