僕よりも少しだけ上の位置にある黒い瞳が、真っ直ぐにこちらを見つめてる。
なんだか急に恥ずかしくなってきた。


よく考えたら、今、僕は告白されたんだよね。これって……スゴくない?!


「ま、答えは急がないからさ。よ~く考えて返事ちょうだい」


「あ、はい」


葵さんの言葉にこくりと頷いてしまった僕だった。けど。


「あ、あの!」


「ん?」


相変わらずよろける体を支えてくれている葵さんが、僕の顔を覗き込んだ。どアップになるその顔に、胸がドキッとしてしまう。


ヤバい、告白なんかされたもんだから余計に意識しちゃうよ。


僕は顔が赤くなってないかハラハラしながらも、必死で言葉を絞り出した。


「あのっ、僕なんかのどこがいいんですか?チビだし、暗いし、しかもクラスじゃイジメの標的だし……こんな奴と付き合ったら、葵さん周りからなんて言われるか」


一気にまくし立ててしまった。