「…っ、泣くな、泣くな、泣くな…っ!」 私だって、『誰か』が殺されている現場を見てしまったから、こうしてユキさんと一緒にいるのだ。 あの日あの時あの場所を通らなければ、こんなことにはなってなかった。 ユキさんに会うことなんて、なかったんだ。 …最初から、出会ったときから、ユキさんが『そういうこと』をする人だって、私は知っていた。 最初は怖かった。なんで私がこんな目にって思ったりもした。 …けど今は。