「…遅いなー…」


いつもより30分遅くなる、と言ったユキさんは、いつも帰ってくる時間から1時間経っても帰ってこなかった。


…仕事、長引いてるのかな?

せっかく作ったロールキャベツも、冷めてしまいそう。お風呂だって、きちんと用意したのに。




そう思いつつ、時計を睨んでいると、ガチャっと玄関のドアが開く音がした。

その音が聞こえた瞬間に、私はイスから立ち上がって玄関に向かっていた。