だって、スッピンの私を見ても、化粧してる私を見ても、ユキさんの態度は特に変わらないし。

それに、今まで普通にスッピンでいたのに、急に化粧して過ごしてたら、勘が鋭いユキさんなら、私の気持ちに気付いてしまうかもしれない。


…それだけは避けないと。




『ブーッ』


キッチンのカウンターに置いていたケータイがいきなり振動した。

静かだったところにいきなりバイブ音が響いたので、驚いて体がビクっと反応してしまった。