…一体、何を言いかけたんだろうか。

仕事をしている間も、気になっていた。

朝、時間さえあればちゃんと聞けたのに。ユキさんが言葉を濁すなんて、珍しい。


スーパーでキャベツとにらめっこしながら、頭の中はユキさんでいっぱいだった。




「…これでいっか。」


両手に持っていたキャベツの片方をカゴに入れ、キャベツから離れてレジに向かう。