「俺、そんなに見惚れるほどかっこいいですか?」
新聞から顔を上げ、意地悪な笑みを浮かべたユキさんが、私を見ていた。
どうやら、私はぼんやりとユキさんを見たまま固まっていたらしい。…しまった。
「…何言ってるんですか。ていうか、私仕事遅れちゃうんですけど…」
「あー、俺まだ食ってるし。いいよ、仕事行けば?」
「…じゃあ、お言葉に甘えて…」
ガタ、とイスから立ち上がって、足元に置いていた荷物を手に取る。
ユキさんは相変わらずのんびりとみそ汁をすすっていた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…