昴くんにお茶を差し出され、それに口をつけていると、昴くんがそう声をかけてきた。

その問いかけにこくりとうなずくと、昴くんはほっとしたような笑顔を見せた。

巧くんは、相変わらず私の顔をじっと見つめて固まっていた。




「綾芽ちゃん、どーしたの?昴じゃないなら、…ユキさんと何かあった?」

「…何かあった、っていうほどのことは何もないよ」

「泣いてたのに、『何か』ないわけないでしょ。」