ユキさんは、自分の気持ちを表に出さないようにするのが上手いから。

頭の回転も私よりずっと早いから、口でユキさんに勝てないし。


ユキさんが黙っているのをいいことに、私は自分の言いたいことをユキさんにぶつけていた。




「…、カオリさんのことはよくわからないけど、今のユキさんを見ても嬉しくないとは思います」

「……」

「ユキさんは生きてるんだから、前に進まないといけないんですよ」

「…お前に何がわかるっていうの？」