「…ゆ、ユキさん、そんな言い方、昴くんと巧くんに失礼じゃないですか」


ちょうど昴くんとの話が終わったとき、リビングのドアが開く音と共にユキさんが顔をのぞかせた。

タイミングが良すぎて、話を聞かれていたのではないかという不安から心臓がドクドクと脈を打つ音が耳元で聞こえた。


…聞かれていたのか、いなかったのか。

ユキさんはいつも通りすぎてわからない。

昴くんも同じことを考えているのか、ユキさんの様子を窺っているようだった。

巧くんはユキさんの言葉にプリンを食べる手を止めていた。