その後の塾の講師のバイトも淡々と終わらせてやっと家に帰る。
「……ただいま」
ドアを開いて小さくそう呟く。
奥の部屋からひょこっとウミちゃんがこっちを覗いて、ニコッと笑った。
「おかえり瞬くん!」
「ただいま、夜ご飯、何がいい?」
「……瞬くん大丈夫?」
「え?」
ウミちゃんは心配そうな顔で僕を見上げてる。
そんな疲れた顔してたかな……。
「よし! 今日はウミがつくってあげる!」
「へ?」
キッチンに入っていくウミちゃんをとことこ追いかけるスマイリー。
それに俺も続く。
「え、ウミちゃん料理なんかできんの?」
「うわーっ馬鹿にしたな! ママの手伝いしてたからできるもん!」
「いいよ、俺がやるって」
「信用してないんだなぁ〜?」
頬を膨らまして僕を睨んでくる。
「わかった。じゃあ今日はお願いしようかな」
「へへっまかしてっ!」