本の整理やレジ打ちや、色んなことをしてると時間が過ぎるのは早くて、もう帰る時間になった。


俺はてきぱきと帰る支度をしてタイムカードを差し込む。



「……神崎くん」


「なんですか?」




振り返ると、麻美さんがいた。


「私ももう帰るんだ、えっと……少しだけ外で私の話聞いてもらえるかなぁ……?」


「……はい」




俺と麻美さんは並んで店の外に出る。

気付かないふりをしていたけど、他の女の従業員が麻美さんに口パクで

「頑張って」

って言っていた。