高校に入ってから、俺は瞬の色々なことを知った。



二人で浴びる程酒を飲んだ夜、瞬は自分の過去を俺にぽつりぽつりと話し始めた。



それは、凄く……悲しいものだった。



瞬は母親に虐待されていた。


殴ったり蹴ったり

風呂に沈めたり

冬にベランダに放置したり



でも、そうやっていたぶった後、瞬の母親は泣きながら瞬を抱き締めて謝るんだって。




だから、瞬は母親のことを嫌いになれなかった。