どんな人も、俺の見た目しか誉めてくれない。
たまに仕事熱心とか勉強熱心とか言ってくれる人もいるけど。
「瞬くん優しいから好き」
「優しい?」
俺が?
突然そう言ったウミちゃんはニコッと笑った。
どこが? とは聞けなかった。
だって、それでウミちゃんが困った顔をするのは見たくなかったから。
「ごちそうさまっ」
ウミちゃんは俺の作ったオムライスを綺麗に全部食べてくれた。
「凄いおいしかったよ!」
「ありがとう」
時計は8時を指してる。
そろそろお風呂?
あ……でもウミちゃんの着替えがないな。
「ちょっと買い物行ってくるね」
「へ? わかったぁ」
「誰が来てもドア、開けちゃダメだよ?」
「うん」
「じゃあ行ってくるね」
「はぁーい」