天球から星がなくなってからもウミちゃんはニコニコしながら俺に
綺麗だったね!
星座の絵も素敵だったね!
と話しかけてきた。
外に出ると小さな売店があった。
「なんか買ってあげるよ」
「へっ? いいよ、連れてきてくれただけで充分だよ」
「俺があげたいの」
手を握って売店に並ぶぬいぐるみやキーホルダーを見てみる。
「どれがいい?」
俺が笑ってそういうと、ウミちゃんは渋々どれにしようか選び出した。
「買ってもらってばっか……」
「ウミちゃんだからいいの」
ウミちゃんが選んだのは三日月を持ったウサギのぬいぐるみだった。