ウミちゃんは思わずベッドから起き上がる。


俺もゆっくり起き上がってみる。



「瞬くんがいなくなったらみんな悲しむんだから!」


「……」


「ウミだってスマイリーだって涼ちゃんだって泣いちゃうもん!
瞬くんは優しくていい人だもん。

ウミにアイス買ってくれるし……ぎゅってしてくれるし、笑った顔素敵だしっ
みんな大好きだよ!」



「ウミちゃん……」



俺そんないい人じゃない……。

嘘ばっかついて、嫌なことから逃げてばっかだ。



最近俺は泣き虫になってるみたいだ。

また涙が流れてる。



「瞬くん……」


「え……」



ふわっと抱き締められた。

俺の頭はウミちゃんの腕の中。