「さ、2人は仕事に戻って。」



夜の世界が始まる。




この世界で生きるあたしは篠原百合じゃない。



GOLD CATのNO.1キャバ嬢、ユリだ。





――――
―――――――



「ふあぁぁ~…」



朝、7:30。



今から昼間のあたし。



あたしはボロアパートに住んでいる。



貧乏なんだ。



両親は早くに他界、親戚の家に中学までいた。



自立したくて今は1人暮らし。



「はぁ~…。」



学校行くの憂鬱だな…。



いじめられないか心配。