【百合】



身体が熱くて動かない…。



朦朧とする意識の中、聞こえるのはドアが閉まる音。



「ん……」

「あ、起きた。」

「稜君…。此所……。」



あたしの家だ…。



「祥也が送ってくれた。」

「祥也さんが…?」



何か悪い事したな…。



「腹へってねぇか?お粥作ったけど?」

「えっ……」

「食わねぇならいいけど…。」

「た…食べる!」



稜君の手作り…。



「ほら。熱いから気を付けろよ。」



たまご粥だ…。



「…美味しい……」



稜君って料理上手なんだ…。