静かになった会場に鳴り響く、俺のピアノの音。 そして俊介の透き通った声。 ロックバンドのライブとは思えないほど、静寂に包まれた空間。 …凛にも届くだろうか? きっと彼女は今ごろ飛行機の中で、この曲を聴いているはず。 演奏が終わり、いつも以上に静かな会場に俺は顔を上げた。 「…?」