「お前こそなんなんだよ?意味深すぎるぞ」

少しイラっとした。

「ごめん。アイツのこと知りたいんだよな?」

リュウはそう言った後、一息おいて話を続けようとしたが、料理がやってきたので一回中断した。

・・・・ウエイトレスさん、空気読んでください。

まぁ、料理届けるのが仕事ですけど・・・・。

オレが促す前に、リュウは自分から続きを話し始めた。

「実はオレもよく解らないんだけど、解るのは、ちっちゃくて弱いからいじめられてたこと、親が過保護だったことくらいかな。だから、いじめられてるのに気付いた親が学校に乗り込んでって、一方的にアイツを転校させた、って噂があった」


・・・・


まぁ写真を見る限りいじめられそうな感じだったもんな。


「でもさ、リュウとは仲が良かったんだろ?」

「うん、まぁな。でもイジメとか全然平気だと思ったんだよな、いつも笑ってたから、いや、オレがイジメを止めたことでオレまで巻き込まれるのが怖かったんだろうな。だから、いつも笑ってるから平気だって理由つけて勝手に大丈夫ってことにしといたんだ」

そう言い終わると、不自然な作り笑いを浮かべて

「それがダメだったんだけどな」

と加えた。

それじゃ、アイツをここから離したのはイジメか?それは間違いない。

最後のは、噂の域を出ないからなんとも言えないけど・・・。


でも、なんだろう・・・オレ、フミの暗い過去を聞いてるのに冷静だ。

きっと心の中に、何か重い理由があることだけは確信してたからかな。


オレはリュウに聞いた。


なぁ、フミに会いたい?」