どこで飯食おうか、

そうダイ君に聞くと

公園が良いって言ったので公園のベンチでご飯を食うことにした。


あ、オレダイ君に名前教えてあげてねーや

「オレカイトよろしくな。ダイ君、この公園好きなんだ」

オレが挨拶した後、そう聞くとコクリと頷いて言った。

「昔、お父さんと自転車練習に来た」


・・・思い出の公園なんだ。

オレはその一言を聞いて、哀しくなった。

良いのに、無理に喋ってくれなくても・・・。

返す言葉がなかったのでオレはそっと、ダイ君の頭をキャップの上から撫でてやった。

すると、ダイ君がまた口を開いた。

「パパとママ、一緒にいると喧嘩する・・・

最近、それで一昨日ママがお母さんと僕はお父さんとは別々に住むって行った。

お母さんお父さんとはもう住めないって・・・。

でも、お父さんも僕には優しい。

一緒にいたい、でも・・・ママいつも泣いてて可哀想・・・でも・・・」

声が震えてた

てか、泣いてる・・・

いや必死に泣くのをこらえてた。

「我慢するなよ、泣いちゃえばすっきりするぞ」

オレが言うと

歯を食いしばって目をぎゅっと瞑って横に首を強く振った。

「凄いな、ダイ君は。でも男の子だって泣きたいときは泣けばいいさ。泣くのって難しいよな、なんか自分がダメなヤツみたいに思えてくるし。

だけど難しいことが出来るって凄いじゃん。

・・・それに今ダイ君が泣いても誰も見てないから」

なに言ってるんだろ、オレ。


頭が悪いヤツが頑張ってこういう格好良さ気なこと言うと絶対ワケ解らなくなるよな

格好悪っ。


でもダイ君はオレの腹に顔を乗せて泣き出した

声をあげてないたオイオイ泣いた

凄い我慢してたんだな・・・。

可哀想すぎるよ

こんな良い子なのに。


オレはキャップを取って、髪の毛を撫でてやった。