目があった

こっちをジロジロ見ている。


このまま目を逸らすということも出来るけど

それも見て見ぬフリって感じでイヤだから
(苦手なんだよなあ、これが出来ればどんなに楽か・・・)

話しかけてみることにした。


「よぉ、元気」

我ながら意味不明・・・

なんだよ、初対面で「よぉ、元気」って・・・。


少年はオレの方をジロジロ見てコクンと頷いた。

別に怖がっている様子はなかった。


・・・こう会話が続かない場合はどうしっか

いっそ単刀直入にかな。

「お前、何歳?この時間は学校とかあるんじゃねーの」

そう聞くと、少年は俯いて黙りこみしばらくして弱々しく答えた。

「行きたくない・・・」


だろうな

こんな時間から公園にいるんだし

別に驚きもしなかった。

でも、なんでだろ

ここで理由を聞いたりしてよいものなのだろうか・・・


子供の心は壊れやすい

それがどんな性格の子であってもだ

ましてやこういう状態の子ならなおさら。

オレ自身活発でウザいクソガキだったけど

常に何かを恐れているような所もあったから解る。


しょうがないから、そのオレがガキの頃の話をすることにした。