私が高校に入学して、2ヶ月が過ぎた。

中学校の頃長く黒い髪だったのを、切り茶色に染めた。


親の反対もなく…



というより、親は何にも言ってこない。



そんな家で育ったら、自然と『イイコ』からは抜けてしまう。





クラスでは私は、浮いている方だ。

誰も必要以上喋り掛けて来ない。


休み時間や授業中は屋上に行ったりしてた。



最初に行った時は鍵が掛けてあったケド、無理やりこじ開けた。


それから、私はソコに自由に出入りしていた。



正直、学校なんて退学になろうと、どうでもよかった。






そんな毎日を繰り返していたある日、1人の子が喋りかけてきた。


「日野さん…」



その声は小さく、今にも消えてしまいそうな声だった。



「何?」


どうでもいい。どうせ、クラスの行事とかだろう。




「私、真理です。えっと…如月って苗字なんだケド」


「うん。」


人とかかわる事が嫌いな私は冷たく言った。




「…あっ……。一緒に居てもいい?」


「どうぞ。勝手にすれば?」




どうせ、喋らない私と居ても、詰まらないから居なくなると思ってた。



ケド、真理はそんな子じゃなかったね…。