「…先生?」
「あ、いや…その…」
彼女が前かがみになり、
近づく。
ふと目に入った華奢な体に不似合いな豊かな胸の谷間。
―ああ、やっぱりあの時すれ違ったのは彼女だ。
という現実と、
男としてのスイッチが入りかけたことに、ごくりと唾を飲んだ。
ダメだ。
ここで止めないと、大変なことになる。
近づいた彼女は、俺の頬に触れてふんわりと微笑む。
それに緩んだ、俺。
また重なる、唇。
抵抗なんて、無い。
そして、止めの一言。
「先生……抱いて……?」
遠慮がちに見上げて、
首に腕を回し
ギュッと俺に抱きつく。
甘くて柔らかい、香り。
これが、彼女の計算だとしても、もう俺も、正直我慢の限界だった。
いい。それでも、いい。
華奢な首筋にキスを落とし、彼女を抱き上げ、ベットへと向かった。