感情の抑え方って、なんだっけ?

理性を保つって、なんだっけ?



そんなの今はどうでもいい。
今は、
今は彼女だけを、感じていたい。


「…せんっ…せい…」


気付いたら床に座り込み、
いつしかリビングで彼女の体を押し倒していた、俺。


目を潤ませて、真っ直ぐに見つめる。


伸ばされた華奢な腕を受け取り、キスをした。


「…ねぇ、先生?」


「ん?」


「ここじゃ、嫌。」


「へっ…?」


「床じゃ…背中痛くなっちゃうもん。」


「えっ…あ、ええ?!」


俺は思わず彼女から離れた。


無意識にやっていた行為に、
これからしようとしていた行為に、冷静な頭が戻り、思わず赤面した。


俺は…俺は、何をしてるんだ!