女のほうを見ると、 目が合った。 でも暗闇だ、はっきりと顔がわからない。 まさか、まさかな。 「隆太〜…早く行こうぜぇ〜」 「あ、うん。」 隣から聞こえた孝司の声をキッカケに、 俺は歩きだした。 まさか、大野亜矢子ではないだろう。 髪型だって服装だって…違う。 彼女は大学生だし。 (本当に…そうなのか?) ふと浮かんだ疑問。 しかし解決する策は、 どこにもない。