「結構陣痛の間隔狭くなったね。
だいぶ辛そうだし。
分娩室、移りましょう。」


…や、やっとだ。


消え入りそうな声で返事をした。


「歩いて行ける?」

「な、なんとか…」



陣痛の合間はなんでも無い為、よし今だと立ち上がったが、歩き出してすぐに痛み出す。


「ぐぅう…いったぃ〜」



助産師さんにもたれかかり、支えられながらゆっくりと分娩室へ入った。



主人は陣痛室の荷物を抱えて、後ろからついてくる。


もうすぐだと思うと、この苦しさも耐えられる気がした。