「千春さん…ですよね」




「えっ…?どうして名前…」




「すいません…怪しいものじゃないですよ?」



クスクスと笑う清水さん。


「よく街でお見かけしてましたよ。いつ声をかけようか、悩んでました。」



「そうなんですか?私、いつもこの駅使うのに清水さんに気付かなかった」




「僕はいつも陰に隠れてますからね。」



そう言って清水さんは笑った。