「おはよー」
級友の声。
「おはよう」
にっこり微笑めば頬を染める彼女たち。
品行方正成績優秀。
それなのに砕けた雰囲気。
自分でいうのもなんだが、端正な顔立ち。
後輩にも騒がれる僕。

女子校なんてものは男に媚びを売ることに熱を入れる女と、僕みたいなのに熱を上げる女の巣窟なのだ。

…亜里沙はどうしたろうか?
携帯にメールすると、どうやらサボって男の所に行った様子だ。

ふん、どんな男なんだか。

セックスには魔力がある。
彼女もちだろうが、求婚してる男よりセックスがうまければ、きっと亜里沙は彼女もちを選ぶだろう。

親友のためにセックスでも教え込んで彼女もちの彼女を別れさせるか?

そんなことを考えながら僕は教室に滑り込む。

「おそいぞ、委員長」

担任の声。
るせーんだよハゲ。
内心の声を殺し僕は笑う。
「すみません。それじゃ、『起立!礼!』」

退屈な1日がはじまる…