血が腕をたどって
ポタポタと床に落ちていく。

(深く切りすぎたな・・・)

この少しの痛みが快感に変わってくるのが自分の中ではよかった。
今日も生きてる、痛みがわかる体なんだと実感できるのが嬉しかった



死にたいとは思う事は本当に何度もあったけど死ぬのが怖いと思うこともあって曖昧な自分の感情が嫌いだった

手首を切るのは癖みたいなもので
本当に死んでやるという気持ちはない


ただ・・・・本当に癖

薬物といったらだめだが、
一種の中毒みたいなものだった

一度やったら止まらない



今では手首を切ることもなくなった。
まだ時々カミソリを持って切りたくなってしまう時はあるが、しげきのあの言葉を思い出すと我慢ができる

手首を切ることがなくなったのも
すべてすべて大阪ばかのしげきの
おかげだった。

なのに私はあなたを救えなかった・・・・