……あの変態!!

動かないで考えているとまた、怒りが沸々とわいてきた。

だっ…ダメだわこのままじゃ何とかしないと──


ガサッ!


……?


ガサガサッ


「…だれ!誰かいるの?」


風が後ろから吹きエリーゼを包む様に木々を揺らす。でも 風で揺れたような音ではなかった。


エリーゼは音がしたであろう場所に視線をやる。


黒い…


大きな影が、倒れた木々と岩の影からゆっくりとエリーゼに向かい伸びてくる。


エリーゼの身体は

目の前の恐怖に凍りついた。