そんな体験をしているにも関わらず

振り返る事無く進んだエリーゼは、水が流れる音と鳥のさえずりに気が付く。

先程のような 不気味さは消え去り、穏やかな木漏れ日と心地よい風を感じる。

…とはいえエリーゼは既にヒールで歩き続けて一時間以上。

脚が限界を訴えていた。


「…どこかに休める所はないかしら…。」

エリーゼは辺りを見回す。

…すると遠くの方に今までの景色とは違った白い何かがキラリと光ったのが見えた。