それは叶わぬ夢だと分かっていても…… しばらく寒さに身を屈めながら歩いていると、城はすっかり見えなくなっていたが、小さな森のような木立が目の前に見えてきた。 「…ここって城壁の中よ…ね?どうしてこんな場所に森が?何かあるのかしら。」 草原以外になにもない場所に小さな森。 少し興味が湧いたエリーゼは、さらに前へ前へとつき進んで行った。