樹肌が剥き出しになった木立を 大きな窓越しに眺めながら冬の澄んだ空と 風に揺れる落ち葉を見て

少しだけ落ち着いた気がした。





本当に気はしたのよ?

気だけだけど…


「おはよう エステリーゼ。」


甘ったるい声と 輝くような瞳と笑顔に、朝露に濡れたようにサラサラな髪を手で払い、ついでに 後ろにいた人達に下がるようヒラヒラと手を振り命じる。


そのしぐささえも 存在意義のあるような芸術的 絵画のようだった。



………やな感じ。