だがエリーゼは、
──本当に皇太子だったのね。
…なーんて事で頭が
いっぱいだった。
「……。」
「さっき私が寝ている内にって言ったわね。」
「は…はい!」
メイドは 次の質問を待ち構えて様だ。
だが、エリーゼはある事に気付き気分が悪くなってくる。
「昨日ここに アレ………皇太子が…来た…の?」
不機嫌な顔と言葉はメイドにも伝わる。
「は…い。…い…いらっしゃいました…?」
答えて良いものかとドギマギした。
「───私が夜、寝てから?」
「はい。食事も とらず お おや すみで…いらした ので…ほ ごほう告をした所……こちら…へ。」
………。
…………………………………エリーゼの怒りの形相に、メイドは気を失うすんでだった。