空気は冷えきり

真冬の様な寒さを感じて、エリーゼは体を震わせた。

アクトはエリーゼから体を離し、自分が着ていた長めの艶のあるブラウンの上着をエリーゼの上にそっと掛け 微笑む。


暗闇の中でも


容易に解るほどの 美しいその容姿は 眼を奪い、優しく掛けられた服に抗う事を忘れていた。