「我とて心はある。そなたが 我を傷つけたりしないかぎり 夫となる我も、そなたを傷つけたりはしない。」 柔らかい口調で強く言った言葉と共に 優しげな瞳はゆらゆらと輝いていた。 竜の時とはまるで別人のようだった。 (本当に同一人物なのか)と、エリーゼは心の底から疑ったがアクトからの返事はなく 驚いている間に 涙はいつからか 止まっていた。 外では時間が流れ 日は完全に沈み 辺りを暗闇が覆い始める。