「………。」

アクトはその様子を暫く 黙って眺めていたが、気になどしなかった。

「お…願い…やめ…て。」

ボロボロと涙を流しながら必死に懇願したが通じない。

「おねがっ…っっ。」

そこまで言った時エリーゼ頬に柔らかく 暖かな物が触れた。
それは頬に触れたまま離れようとはしない。


エステリーゼは驚きに目を見開く。唇は震え 体中が脈打っていた。