心の声を聞かれたのは勿論の事だが、竜が自分を獣と認め また人を同じ獣として認めた。
その上 心の中で思った疑問にまるで 人と同じ様に竜は答え 見るからに動揺している。


『お…王女。そなたの名はなんと言う?』


竜は丁寧に

少し高めの声で小さく言った。


「心が読めるのなら ご存じなのでは?」


キツめの トゲのある言い方に竜は再び 押し黙る。