親族は息子の死因を知る事なく悲しみに暮れる。

絶える事のない疑問と嗚咽が響き、辺りを支配する。





握り締めた拳が震えていた…







その時…


ドラクーン山での出来事をエリーゼはふと、思い出した。



家族達から聞こえる。

嗚咽とすすり泣く声…



「……今の、今の私は……?」



視界がボヤけて見えない。



「今泣かせているのは…私──?」