「猊下…いえ。殿下の事お嫌いですか?」 「そんなことっ…」 決まってる! と言おうとしたが、真剣なフェイの表情を見てエリーゼは止めた。 「…猊下って?」 耳慣れ無い言葉に問いかける。 「心よりお慕い申し上げております。」 「それは分かるわ。」 エリーゼは面白く無いと眉を潜める。 それを見てフェイは 少し考えてから、想いを口にした──。