「失礼します…倉科…です」 扉を開けると消毒と洗い立てのシーツの匂いがふんわりとした。 その中に朝日を浴びながらベッドにカバーをかける保健医の鳳 小夜がいた。 「あら、いらっしゃい。もう少しで終わるからそこ座って」 小夜は黒髪をまとめた白衣の似合うスレンダー美人、 こざっぱりとした姉御肌を思わせる雰囲気を持っていた。 優里はそんな小夜を前におずおずと長椅子に座った。