「…事情は大体わかった。今は倉科のご両親のお気持ち次第だな」

事情を把握してくれたのか恭平はそう言った。

「いいか、倉科の身の危険が迫ったら直ぐにお兄さんの病院か警察へ連絡するんだぞ。僕でも良いから」


「ありがとうございます…」


話を一通り終える頃には時計はもう8時を回っていた。

後10分でHRの時間が始まる。

優里はすっかり覚めたミルクティを飲み干すと席を立とうとした。