その頃千理は駅に着き、坂木から電車で会社のある木箕和へ向かっていた。


ぐるぐると優里の痣を巡って想いは巡るが…朝早かったせいか、眠気が容赦なく襲う。

(朝早いと空いてるな。今度からこれで行くかな)


そう考えながら千理は電車の心地よいリズムに身を任せた。


(まぁ一時間くらいしたら目は覚めるだろう)


…どうやら考えが甘かった。