と言い終わり、返事を待ちながら静かに優里を見つめた。


よく見ると…その肩は僅かに震えている。
疑問に思ったが、まだそこに踏み込む事は出来ない。

千理はとりあえずひと息吐いてから、背中越しにこう言った。


「俺はこのままゆっくり降りるから、良かったら後ろからついておいで。な。」


そう言い終わると、優里にくるりと背を向けた千里は出来るだけゆっくりと歩き出した。